この記事の結論
学校管理システムは、学籍・出欠・成績・学費・証明書・連絡といった学校運営の記録を、一つのデータで扱うソフトウェアです。入学時に登録した情報が出席簿や成績、請求、証明書までそのまま使われるため、転記と二重入力が減ります。学校の種類によって呼び名と中身が違うため、自校の記録と決まりに合うタイプを選びます。
最終更新:2026年10月26日
学校管理システムとは
学校では、学生の基本情報(学籍)、毎日の出欠、成績、学費の請求と入金、証明書の発行、保護者や学生への連絡が同時に動いています。紙やExcel、部門ごとに分かれたシステムで管理すると、同じ情報を何度も入力し、転記のたびに食い違いが起きます。
学校管理システムは、これらの記録を一つのデータとして持ち、部門をまたいで使う仕組みです。本ページでは、学籍を中心に学校運営の記録を扱うソフトウェアの総称としてこの言葉を使います。
授業の教材や課題を配るLMS(学習管理システム)、法人の会計ソフト、学習アプリとは目的が違います。学校管理システムと併用し、必要な情報だけを連携するのが一般的です。
学校の種類によって、呼び名と中身が違う
同じような仕組みでも、学校の種類によって呼び名と、中心になる記録が違います。検索するときも、比べるときも、自校の呼び名から始めると候補が絞りやすくなります。
- 大学・短期大学
- よく使われる呼び名学務システム、教務システム
- 中心になる記録学籍、履修、成績、卒業判定、証明書、学費
- 専門学校
- よく使われる呼び名学務システム、学生管理システム
- 中心になる記録学籍、出席(授業時数)、成績、就職、学費
- 日本語学校
- よく使われる呼び名学生管理システム、在籍管理システム
- 中心になる記録在籍、出席率、在留カードと在留期間、資格外活動、届出
- 私立小中高
- よく使われる呼び名校務支援システム
- 中心になる記録出欠、成績、通知表、指導要録、保健、学校徴収金
- 塾・習い事
- よく使われる呼び名塾管理システム、スクール管理システム
- 中心になる記録受講コース、欠席と振替、月謝、指導報告、保護者連絡
- 教習所・ドローンスクール・技能講習
- よく使われる呼び名教習所管理システム、受講管理システム
- 中心になる記録教習・講習の進み具合、修了の記録、受講料
呼び名は一般的な使われ方の整理で、法令上の分類ではありません。
学校管理システムでできること
できることは「どの記録を扱うか」で整理すると、製品の違いが見えやすくなります。
- 学籍
- 扱う内容氏名・所属・在籍状況と、入学・休学・退学・卒業などの異動
- 例休学の承認で、その日から出席や学費の扱いが変わる
- 出欠
- 扱う内容授業ごと・日ごとの出席、欠席、遅刻、公欠
- 例保護者からの欠席連絡が、その日の出席簿に届く
- 成績
- 扱う内容評価の入力と確定、GPAや評定
- 例確定した成績が、成績証明書や通知表に使われる
- 学費
- 扱う内容請求、入金、未納、減免
- 例入金を照合すると、未納の一覧が更新される
- 証明書
- 扱う内容在学証明書・成績証明書などの申請、承認、発行
- 例誰が承認して発行したかが記録に残る
- 連絡
- 扱う内容お知らせ、個別の連絡、確認の記録
- 例まだ確認していない家庭にだけ、もう一度知らせる
- 集計
- 扱う内容在籍者数、出席率、就職状況などの集計
- 例5月1日現在の在籍者数を、学科・学年ごとに数える
学校教育法施行規則は、学校が備える表簿(出席簿、成績考査に関する表簿など)と保存期間を定めています。記録をシステムで持つときも、保存の決まりは変わりません。
「一元管理」で本当に変わること
変わるのは、同じ情報を入力し直さなくてよくなることです。たとえば、入学手続きで登録した学籍が、クラス分け、出席簿、成績、学費の請求、在学証明書まで同じ記録のまま使われます。氏名の変更も一度で済みます。
次に、変更の履歴が残ります。誰が、いつ、どの記録を変えたかを後から確かめられるため、成績や学籍の訂正を説明できます。役割ごとに見られる範囲を分けられるのも、紙やExcelとの違いです。
一方で、変わらないこともあります。出席の基準、成績を確定する手順、証明書を承認する人などの決まりは、学校が決めます。システムは決まりを記録し、守りやすくする道具で、決まりそのものを代わりに決めるものではありません。
導入で気をつけたいこと
- データの移行:今の名簿や前のシステムのデータを、どこまで移し、どこからを保管だけにするかを先に決めます。
- 始める時期:年度や学期の切り替えに合わせると、途中の記録を二重に持たずに済みます。
- 職員が使い始めるまで:試行運用で、出席・請求・証明書などの代表的な業務を一通り試します。
- 保護者・学生が使い始めるまで:招待の方法と、使わない家庭への連絡手段を決めておきます。
- やめるとき:契約が終わるとき、データをどの形式で受け取れるかを契約前に確かめます。
費用の数え方
料金の単位は製品によって違います。単位をそろえないまま月額だけを比べると、人数や教室が増えたときの費用を見誤ります。
- 学生(生徒)の人数
- 主に使われる学校専門学校・大学・私立小中高
- 確認することどの人数を数えるか(休学中の学生、卒業生)と、人数が変わったときの扱い
- 教室の数
- 主に使われる学校塾・習い事
- 確認すること1教室に含まれる人数と、教室を増やしたとき
- 学校(校舎)ごと
- 主に使われる学校教習所・ドローンスクールなど
- 確認すること含まれる受講者数と、超えたときの単価
- 利用者(ライセンス)の数
- 主に使われる学校職員の人数で数える製品
- 確認すること職員・保護者のアカウントが課金の対象か
初期費用と月額に加えて、データの移行、研修、決済や通知などの外部サービスの費用を分けて比べます。
選び方:最初に決める3つのこと
製品を見る前に、次の3つを校内で決めておくと、比較とデモの時間が短くなります。
- 1範囲:どの業務から始めるか。すべてを一度に替える必要はありません。
- 2譲れない決まり:出席の基準、成績の確定、証明書の承認など、システムに合わせて変えられない決まり。
- 3決める人:誰が候補を絞り、誰が決裁するか。いつまでに決めるか。
似た言葉との違い
実際には重なる部分が多く、製品によって範囲が違います。おおまかな使い分けは次のとおりです。
- 校務支援システム
- 主に使う学校小中高
- 主な範囲成績処理・出欠・通知表・指導要録・保健など。文部科学省の手引は、教務系・保健系・学籍系・学校事務系をまとめたものを統合型校務支援システムと呼んでいます
- 学務システム
- 主に使う学校大学・専門学校
- 主な範囲学籍・履修・成績・卒業判定・証明書・学費
- 教務システム
- 主に使う学校大学・専門学校
- 主な範囲履修・時間割・成績。学務システムの一部として使われることが多い言葉です
- LMS(学習管理システム)
- 主に使う学校学校の種類を問わない
- 主な範囲教材・課題・小テストなど授業の中の学習。学籍や学費は扱わないことが多い
- SIS(Student Information System)
- 主に使う学校海外の学校
- 主な範囲学生情報の管理。日本の学務システムに近い意味で使われます
Classioでは
Classioは、専門学校・日本語学校・大学、塾・スクール・学童、私立小中高、免許・資格スクール(教習所・ドローンスクール・技能講習)のエディションに分かれた学校管理システムです。学籍・出欠・成績・学費・証明書・連絡を同じ記録で扱い、料金は学校の種類ごとの単位で公開しています(税抜)。
よくある質問
- 無料で使える学校管理システムはありますか?
- 無料のプランや試用期間を用意している製品はあります。無料の範囲に含まれる人数・機能・保存容量と、有料に切り替えるときにデータをそのまま使えるかを確かめてください。
- 小さな学校や教室でも必要ですか?
- 学生や家庭の数より、同じ情報を何人で扱うか、転記がどれだけあるかで判断します。Excelで十分な場合の目安は「Excelとシステムの比較」で解説しています。
関連ページ
参考資料
制度・法令は引用資料の適用範囲で説明しています。外部資料はClassioの動作や法令適合を認証するものではありません。
- 文部科学省「教育の情報化に関する手引」第5章 — 校務の情報化の推進(統合型校務支援システム)
- 学校教育法施行規則(e-Gov) — 第28条:学校が備える表簿と保存期間
- 大学設置基準(e-Gov) — 第21条・第27条・第32条:単位、成績評価、卒業の要件
- 文部科学省「GIGAスクール構想の下での校務DXについて」令和5年3月8日 — 次世代の校務DXの方向性(公立学校・教育委員会の文脈)
- Classio「料金・プラン」 — 製品の説明(公的機関による認証ではありません)
参照先の確認日:2026年10月18日